Special thanks to Kenta Hagihara, Takeyuki Miyawaki, Yusuke Takahashi, and Yamato Kosuga for feedback and review

モチベーション

2度目のPhD課程申請が終わり(1度目は2年前にたった一つの面接オファーももらえず終了)、今回はありがたいことに複数の素晴らしいプログラムからオファーをもらうことができました。その後、NeuroRadioというポッドキャスト番組にて、その体験談を話す機会(Website, Apple Podcast, Spotify)をいただいたのですが、いつも聞いている憧れの番組にいざ自分が出演すると、緊張してしどろもどろになり言葉足らずのところも多かったので、今回改めて文章でも残したいと思い筆をとった次第です。あくまでN=1の体験談に過ぎませんが、日本の地方で一人で申請準備をして右も左もわからず全然ダメだったときの自分が聞けたら喜んだであろう情報をまとめてみました。このブログ記事が世界のどこかで頑張っている同志の役に少しでも立つことがあれば嬉しいです。

応募準備編

プログラムを選ぶ

PhDプログラムを選ぶ自分にfitするプログラムを選ぶことが大事とよく耳にします。fitとはふわっとした分かりづらい表現なのですが、一番簡単な考え方は興味のあるラボが複数(3つ以上が理想)あるかということです。現在の神経科学PhDプログラムでは入学後にローテーションして所属ラボを決めるプログラムが主流ですが、これには学生ができるだけ視野を広げる機会を設けるという教育上の理由に加えて、全てのPIが平等に学生をリクルートするチャンスを与える目的もあります(有名PIに人材が一極集中しない)。従って、一つのラボにしか興味がない応募者は好まれません。また、ローテーションで一緒に研究をしてみて、研究内容は好きでもどうしても人間性のウマが合わないということは頻繁にあるので、一つのラボに依存する必要のないプログラムを選ぶことは応募者にとってもメリットが大きいでしょう。

また、米国国籍や永住権を持っていない場合、国際学生に寛容かどうかの点もプログラム選びにおいて重要です。殆どののプログラムには毎年オファーを出せる国際学生(米国国籍、永住権のいずれも持たない外国人)の数に限りがあります。「米国のPhDは授業料無料で給料が出る」とよく聞きますが、実際は「授業料が様々な形でカバーされるため学生が手出しする必要はまずない。生活費も同様に様々な形で支給される。」という具合です。特に1年目はプログラムの財源から支給、2年目以降は所属ラボのPIが持つ研究費から支給という形が一般的です。プログラムが持つfundingの財源は様々ですが、NIHのTraining grant(T32)等は使用対象に制限があり、国際学生の分は他の寄付金などの財源で賄う必要があるため必然的に受け入れ人数が少なくなります。一般に、財源が州税であることが多い公立大学ほど国際学生に厳しく、寄付金の多い私立大学ほど国際学生に寛容なイメージです。米国籍や永住権を持っていない場合は、興味のあるプログラムに所属する学生の国際学生の割合を調べてみるのが良いと思います。ウェブサイト等に公表されていない場合は、プログラムコーディネーターの人に連絡すれば教えてもらえるはずです。

生活環境も、プログラム選びには大切でしょう。PhDは5-7年間と長いため、できるだけ自分にとって住心地がよい街に住むのが理想的でしょう。また、多くの人がPhD時代を過ごす20代中盤-30代前半は様々なライフイベントが起こる年代でもあります。研究のfitが重要なことは無論ですが、「日本に近い西海岸がよい」、「暖かい場所が良い」、「出会いの場が多い都会が良い」「家族で生活しやすい場所がよい」などもプログラム選びにおいて真っ当な理由だと個人的には思います。

神経科学以外のプログラムも考えられます。Neuroscienceの名がつくプログラムは年々競争が激化しており、各プログラム毎年600-1000人の応募者のうち合格者は12-30人(その内国際学生は0~5人)で実際に進学するのが5-20人です。Neuroscienceは学際的であるためありとあらゆるバックグラウンド(biology, psychology, engineering, physics, chemistry, mathematics, computer science, etc)の人が申し込んできます。一方、BiologyやMolecular cell biologyなどのプログラムは比較的枠が広く(30-50人/年のところもあります)、応募者のバックグランドもより限られるため生物系の人にはチャンスが多いかもしれません。工学系であればElectric engineeringやBiomedical engineeringなどもあります。どのプログラムから入学しても、殆どの大学ではDepartmentの垣根を超えてどのラボにも入ることができます。大学によっては複数のプログラムに併願できるところもありますし、自分のバックグラウンドにあったプログラムを選びましょう。

プログラムを選ぶ - 体験談

まずは、大学と興味のあるPIをリストアップし、それを周りの博士課程の学生や自分のPIに見せて相談しました。「このPIの研究多分興味あるんじゃない?」、「この人はやめといた方がいいよ」などとフィードバックをもらいました。国際学生が比較的多いプログラムを選びましたが、自分にfitすると感じた場合は小さめの公立大学も入れました。生活環境に関してはできるだけ都会に住みたいという希望は持っていましたが、元々は日本の田舎出身、現在はニューヨーク市住在で適応力はそれなりにあると考え、興味のあるPIが複数いる大学には都会・田舎問わずとりあえず応募してみて、生活環境に関しては面接やキャンパスビジットに呼ばれた時に実際に見て考えようとの結論に至りました。最終的には「そのプログラムが唯一の合格したプログラムであってもハッピーな気持ちで進学できる(そう)か」という基準で12個のプログラムに絞りました。結果的に一部のNeuroscienceのプログラムがない大学(CSHL等)の数校を除き、全てNeuroscienceのプログラムに応募しました。あまり他のプログラムを入念に調べる時間的余裕がなかったためです。結果的に複数の良いオファーをもらえたため結果オーライだったのですが、もっと他のプログラムを調べてみてもよかったと思います。

PIに事前にコンタクトをとるか

プログラムベースでのアドミッションでは一般論としてPIにコンタクトを取る必要ありませんが、事前に知り合って気に入ってもらえれば応募書類に確実に目を通してくれるとも考えられるため意見の分かれるところです。まずは興味のあるラボのホームページをよく読みましょう。「大学院生希望の人のメールには返事しないので送ってこないでください。面接で会いましょう。」と書いてあることもよくあります。その場合は返事も期待できないため、わざわざ送る必要はないでしょう。メールする場合は、短い文章にして必ずCVを添付しましょう。質問で一番大切なのは「来年ローテーション学生を受け入れる予定はありますか?」という点だと思います。後述しますが、博士学生をリクルートする予定のあるPIの名前を挙げることはfitを示す上で大切です。

個人的にはcold emailするよりも、学会やセミナーで知り合うのが一番良いと思います。小さくよりニッチな学会であれば自分の研究興味の合うPIとより密に関わる機会が多く、SfNなど大きな学会では興味のあるラボのポスターの近くにいけばPIがうろうろしていることが多いので話かけやすいです。学会で直接話せれば、「あなたの研究に興味があるのでポスター見に来ました」とスムーズに会話を始められるでしょう。また、PIの印象に残る確率も上がると思います。ボスや同僚が知り合いの場合は直接紹介してもらうのもよいでしょう。

PIに事前にコンタクトを取ることはメリットもあるものの、たくさんの人に会おうとするとかなり大変ですし、合格を約束するものでもないので、本当に研究に興味があって会いたい人に絞って連絡をとってみるのが良いのではないかと思います。

PIに事前にコンタクトをとるか - 体験談

自分の場合は8月にGordon Research Conference Neural Mechanisms of Acoustic Communicationというニッチな学会に参加し興味のある分野の多くの研究者と知り合うことができました。GRCは100-200人ほどの参加者が田舎の大学キャンパスで皆で寝泊まりしながら1週間過ごすのでかなり密に交流することができ、分野についても見識が深まるのでおすすめです。

11月半ばにはSfNに参加しました。大学院申請のためにリストアップしたPIのラボからのポスターの日時をチェックし、リスト内のPIを見つけたら積極的に話しかけようと心に決めて臨みました。その結果多くの興味のあるPIと話すことができ、「自分今年のadmission commiteeにいるから、君の応募書類見とくね!」などとポジティブな反応ももらうことができました。また、あるPIが自分のポスターに訪れてたくさん質問してくれたときはかなり興奮しました。SfNはとても楽しく、大学院申請という文脈においても収穫の多い学会となりました。他の人から聞いたアドバイスですが(自分はそこまで頭が回らなかった)、学会が始める前に「SfNに参加するのでもしよければお会いしたいです。」と会いたいPIに連絡を取っていれば、個人面談をしていただけたかもしれません。SfNはリクルートメント目的で参加するPIも多いため、特に大学院生募集中のPIは時間を作ってくれる可能性が高いと思います。

自分は結局応募した12校のプログラムのうち、8校のPIとは学会等で直接面識があり、2校はそれぞれ一人ずつメールで学生の受け入れ予定があるか問い合わせ、残りの2校は全くコンタクトをとらずに応募しました。結果として、PIと面識がありぜひ来てほしいとまで言われたプログラムでも面接に呼ばれなかったり、逆に全くコンタクトなしのプログラムから面接に呼ばれたりもしました。しかし、神経科学の分野で研究を続ける以上人とのつながりは大切になってくるので、大学院申請の機会を活かして興味のあるPIに積極的に話しかけてみるのは良いことだと思います。話が盛り上がるとまだ論文化されてない最新の研究やその裏話が聞けてとても楽しいです。

日本の財団の奨学金に応募するか

日本には、海外での学位留学を支援してくれる財団がいくつもあります。これらの奨学金プログラムから内定をもらうことができれば、前述したプログラムの財源による縛りを受けづらくなるので、より合格確率が上がると言えるでしょう。しかし、財源豊富なプログラムでは、外部奨学金は合否へ直接影響しないと一般的に言われています。具体的にどのような財団があるかについてはUJAの海外留学支援制度データベース(実は自分が検索機能を作りました。手前味噌。)やより大学院向けに特化したXPLANEさんの奨学金データベースを参照ください。

応募書類作成編

応募書類作りで意識することは、全体のパッケージとして自分の研究者としての素質、ストーリーが伝わるようにするイメージすると良いと思います。エッセイで自分の研究に対する熱意、それを裏付ける行動(研究経験)、大学院での展望を、自分の言葉で語り、推薦状がそのストーリーを第三者目線で証言してくれるという具合です。

Statement of Purpose

エッセイは応募書類の中で全て自分の言葉で自分のことをアピールできる唯一の機会です。研究経験などの事実は過去に戻って変えることはできませんが、それをどのようにストーリーとして伝えるかはいくらでも工夫のしようがあります。なぜPhDを取りたいのか、なぜこのプログラムのが良いのか、どんな研究がしたいのか、その目標のためこれまでどのような行動をしてきたのか、を説得力を持って伝えられるよう頑張りましょう。Admission committeeを務めるPIに聞いた話では、研究経験・興味のfitに加えて、研究内容を論理的に説明できるか、自分のキャリアトラジェクトリーをストーリーとして伝えられるか等の文章・思考力も評価対象であるとのことでした。先輩大学院生からエッセイをもらった時、「自分の人生はひっちゃかめっちゃかでこんな美しくまとまるようなストーリーはない」と感じましたが、何度も他人に見てもらって推敲していく中で不思議とストーリーができあがりました。

エッセイの形式は大学・プログラムによって異なるため、応募を決めたら早めにapplication portalを立ち上げ確認しましょう。自分が応募したプログラムの約40%がStatement of Purpose (SoP) 1つのみ、約40%がResearch Statement, Personal Statementの2つ、残りが1~2つのエッセイに加えてDiversity Statementが必要でした。文字制限は多くが1000 words前後、いくつかは500 wordsでした。各プログラムのinstructionをよく読んで、求められている内容を的確にカバーしましょう。

SoPの段落構成に唯一解はないと思いますが、自分の例を紹介します。R, PはResearch StatementとPersonal Statementを分けて各場合にそれぞれの内容がどちらに含まれたかを示しています。

  1. 導入(big question)68 words - R

  2. 医学部時代の研究内容(精神疾患、ヒトの電気生理)176 words - R

  3. 臨床ではなく研究の道に行こうと思った理由・ヒトの精神疾患からSystems Neuroscienceに分野を変えた理由 99 words - R & P

  4. 卒後の研究 (Long lab) プロジェクト1 177 words - R

  5. 卒後の研究 (Long lab) プロジェクト2 92 words - R

  6. Long labで研究者として学んだこと 125 words - R

  7. 大学院でやりたいこと 174 words(興味あるPI - R、外部奨学金アピール - P)

  8. 将来の展望 50 words - R & P

計: 961 words

①では3文で「これまでの研究経験によってに興味を持った。特にについて研究したい。そのために〇〇大学の□□プログラムにいきたい」とまとめました。導入ではCommitteeに自分の”キャラ”を理解してもらう一文(hook)があると良いでしょう。一人のアプリケーションを読むのにファカルティが使う時間は1、2分が限度なので、最初の段落で次段落以降も読みたくなるような工夫が必要です。

②〜⑥は研究経験についてですが、細かいテクニックではなくbig pictureを意識しましょう。リサーチクエスチョンはなにか、その問題に取り組むためどうやってモデル動物や手法を選んだか、どんな結果が得られ、それをどう解釈したか、学会や論文で発表したか(引用情報)。またそれぞれのプロジェクトにおける自分の役割をはっきり書くこともcommitteeに自分のことを理解してもらう上で大切です。自分の独立したプロジェクトだったのか、ポスドクや大学院生のプロジェクトの一部を手伝ったのか等、読者にイメージが鮮明に伝わるよう書きましょう。自分の場合は、医学部時代に2つの研究室で研究しましたが、内容が卒後に行った研究に比べてこの先やりたい研究との関係性が薄かったため、一つの段落にまとめて短めに書きました(②)。そして学生時代の研究経験を通して医師ではなく研究者の道を目指すに至った気持ちの変化、研究対象をヒトから動物へ変えた思考の変遷を説明する段落を挿入しました(③)。このような段落は必要ない人も多いと思いますが、「医学部行ったのになぜPhDやりたいのか?」「なぜ研究分野を変えたのか?」は読者の誰もが抱く疑問だと感じたため説明しました。卒後のLong labでの研究はより大学院でやりたいことと近く、また学部時代の研究に比べて内容も濃くアウトプットも大きかったので2つのプロジェクトをそれぞれ段落を分けて詳しく説明しました(④、⑤)。最後に、PhD学生として研究キャリアを前進させる準備ができているというアピールと次以降の段落への移行を兼ねて、研究者として学んだソフトスキルを書きました(⑥)。

⑦では興味のあるPIの名前(少なくとも3人)を挙げ、それぞれのPIについてなぜ興味を持っているのか簡潔に説明(一人あたり1、2文ずつ)しました。気をつけることは、すでに引退したPIや亡くなったPIの名前を挙げないようにすることです。そして、可能であれば大学院生を募集しているPIの名前を挙げる(「興味のあるPIにコンタクトをとるか」の項を参照)とより面接に呼ばれる可能性が高まると思います。自分の研究興味・ストーリーに合致したPIを選ぶことも大切です。例えば、PIの専門分野が分子生物学者、ヒトの認知科学研究者、理論屋さんとバラバラな場合、「それぞれのPIが何をしている人かすらも理解してないのではないか」という印象を持たれてしまうリスクがあります。また、名前を挙げたPIに応募書類が回されるプログラムも多くあるため、「スキルがマッチして即戦力になりそう」と思ってもらえた方が評価が高まる可能性もあります。しかし読者の好みも十人十色であるため「これまでと同じ路線の研究を続けようという人は面白くない」と思うPIもいるでしょうし、読み手がどう受け取るかは我々のコントロール外なことでもあるので、自分の気持ちに素直に書くのが吉だと思われます。大切なのは、入学さえしてしまえばどのPIと働いてもよいということです。これまでずっと実験をしてきたが、理論系のPIにも興味があるという場合、戦略的にエッセイの段階では実験系PIのみを挙げておくというのも一つのやり方だと思います。

最後の段落は、将来はアカデミアでの独立研究者になりたいという一文と、これからの意気込みの一文を短く書いて終わりました。卒業後の展望は、PhDの5~7年の間にいくらでも変わりうることは読者も理解していると思うので、特に指示がない場合は、現時点でアカデミア志望なのか、インダストリー志望なのか等を完結に書けば十分だと思われます(⑧)。

大学院応募のSoPについてのアドバイスとして”Don’t be cute.”という言葉を耳にします。学部の応募書類と違い(私はアメリカの学部に行ってないのでわかりませんが)、PhDプログラムは研究のプロを目指すコースなので、あくまで研究経験を中心としたプロフェッショナルなエッセイを心がけます。SoPやResearch Statementと別にPersonal Statementを求められている場合は、そこでもっとパーソナルな部分をアピールする(リーダーシップ経験やアウトリーチ活動等)ことはできると思います。以前ある教授がTwitterで「この次、”私が子供の時、父親が〜〜病と診断されました”で始まるエッセイを見たらその瞬間読むのを止める!」という発言をして物議を醸していました。確かにその極端なレトリックに賛否両論集まるのは理解できますが、基礎研究の世界では自分の成果が世の中の人の役に直接立つ時は何十年、何百年先、あるいは一生来ないかもしれないという性質のものなので、「大切な人の役に立ちたい」よりも「どうしてもこの謎を解きたい」というモチベーションが好まれる傾向にあるのは事実です。

また、SoP書きにおいて”Show. Don’t tell.”というのもよいtipだと思います。「私は研究経験が十分にあり、PhD課程に進む準備ができています。」という文章では文面通りの内容をtellしているだけですが、「私は~~への興味があったため、卒業研究として〇〇に取り組みました。」という文章では、研究経験がありPhD課程に進む準備ができていることを直接言うわけではなく具体例をもってshowしているというわけです。この考え方は無駄な言葉を省き説得力のある文章書く上でとても役に立ちました。

SoPを含むエッセイ類は一発でそのまま提出できる質のものを書ける人はいません。できるだけ早く第一稿を仕上げて、多くの人に見てもらい推敲を重ねましょう。

SoP - 体験談

10月頭に第一稿を書き、研究室内外の大学院生4人、自分のPI、応募先の大学のポスドクやPIの2人に見てもらいました。特に研究室の大学院生の2人には何度も添削をしてもらいました。「意味が分かりづらいところはコメントして、文法の誤りは直したけど、ネイティブスピーカーなら使わない表現だけど意味は伝わるしあなたの個性が出ていて良いなと思った表現はそのまま残した。」と言ってくれました。自分のPIはAdmission committeeも努めているため、その視点で添削してくれました。また、各プログラムの興味あるPIの研究内容を書く部分が、彼らの実際の研究に合致していて良く表現できているかを見てくれました。多くの人のおかげで良いエッセイに仕上がったと思います。

推薦状

推薦状は応募書類の中で一番重要な要素であると言っても過言ではありません。SoPでどれだけ良いストーリーを伝えても、他人の評価による裏付けがない場合その内容を信じてもらえないからです。3人の推薦者に自分がSoPで伝えた内容のそれぞれ別の側面をバックアップしてもらうと強いアプリケーションに仕上がると思います。

推薦者は「自分のことをよく知っている研究メンター」に頼むことが重要です。すなわち自分が所属してきた研究室のPIにお願いするのが一般的ですが、もし複数チームがあるような大ラボで、大ボスとの関係性が薄い場合、直接メンタリングしてもらった上司にお願いする、あるいは直属の上司と大ボスのジョイントで書いてもらう等の工夫をする方が良いかもしれません。いずれの人に頼む場合も少なくとも締切の3ヶ月前にはお願いしましょう。そして、残り2ヶ月、1ヶ月、2週間等のタイミングでリマインドすると良いと思います。申し込むプログラムが決まってない状態でお願いしても問題ありません。推薦状は1枚書き上げてしまえばプログラムごとに宛名を変えて提出するだけなので、締切が近くなってから申し込むプログラムが多少追加されても問題ないでしょうが、「推薦状を書いて欲しい」というそもそものお願いは、時間に余裕を持って行いましょう。

またPhDプログラムの推薦状は応募者は読めない仕様になっており、推薦者は自分自身の信頼を賭けて推薦状を書くことになります。つまり、強い推薦状を書いてくれると確証が持てる人にお願いすることが大切になります。推薦状をお願いする時、「強い推薦状を書いてくれますか?」と直接尋ねるのがよいと思います。確認しないと、親切(?)な人ならば「自分とあなたの関係性だと強い推薦状にはならないと思うから別の人にお願いしたら?」と言ってくれるかもしれませんが、何も言わずに弱い推薦状を書かれると命取りになります。

推薦者が有名であることの重要性はよく議論されるトピックですが、残念ながら推薦者がその分野で名が知られているかどうかは関係ないとはいえません。業界は狭いため、活躍している研究者同士は友人・知り合いであることがほとんどです。同じ内容の推薦状があった場合、良い研究者だと信頼をおいている人の言葉の方がより重みを持つという現象は人間の性として存在すると思います。しかし、いくら有名な人が書いた推薦状でも内容が薄い・評価が悪い場合は間違いなくrejectされます。あくまで、有名人からのものすごく強い推薦状≥ものすごく強い推薦状>有名人からの強い推薦状>強い推薦状»»»>弱い推薦状というイメージです。自分のことをよく知ってくれているメンターにお願いしましょう。推薦者が日本の先生で国際基準の推薦状書きに慣れていない場合はこちらからサンプルを渡すなど工夫をすると良いと思います。

推薦状 - 体験談

自分は日本の医学部でお世話になった先生、医学部時代の留学先のPI(米国)、現在のPI(米国)の3人にお願いしました。全員1~2年間は研究メンタリングをしてもらっているので関係性としては十分、かなり強い推薦状をいただけたと思います。いわゆる有名度で言えば最初の2人は臨床脳波系の研究者なので基礎神経科学では知られておらず、現在のPIは分野で有名なPIという状態でした。

CV

評価者がエッセイや推薦状に書いてある内容を確認したいとき情報がすぐ見つかるような構成を心がけましょう。一般的なアカデミックCVは既に出版された論文等を羅列したシンプルなものですが、大学院申請のCVにおいてはResearch Experienceの欄に取り組んだプロジェクトの内容を箇条書きで簡潔に書く等してもよいと思います。外部奨学金などを取得している場合は太字でアピールしましょう。エッセイ同様ひとまず自分で作ってみて経験のある人に添削してもらうのが良いでしょう。

CV - 体験談

9月頃に仕上げてラボの同僚に2、3度添削してもらいました。

TOEFL iBT

英語が母国語でない & 英語ベースのプログラムで学位をとっていない場合は提出が求められます。テストを受けて結果が出るのに1-2週間、そこからスコアを各学校に送るのに1週間ほどかかるので早めに済ませてしまいましょう。スコアはTOEFL iBTであれば100/120を越えていればOKで、特にそれ以上点数が高くても面接に呼ばれる可能性には影響しません。Pandemic以降TOEFL iBTも自宅で受けられるようになり、またDuolingoを採用している学校もあるみたいなので少しはましになったものの(昔は日本の田舎に住んでいる人は都市部のテストセンターまで行かないといけなかった)、受験料は高く、申請先の学校にスコアを送る度に追加料金がかかり出費がかさむため辛いです。 ETS公式が提供している無料のプラクティステストもうまく活用しましょう。

TOEFL iBT - 体験談

8月に自宅受験し無事に十分な点数が取れました。

GPA

一部のプログラムでGPAは応募者の足切りに使われていますが、それ以上の意味を持たないことが多いようです。足切りをしないことを明言しているトッププログラムも多く、admissionに関わっている現PIもGPA(特に海外大学の)はチラ見すらしないと言っていました。米国のfacultyたちの間ではGPAが大学院生としてのパフォーマンスを全く予測しないというのが常識になっていて気にする人はほぼいないとのことらしいです。

そもそも米国のGPAはインフレしていて、この記事によるとハーバードカレッジ卒業生の平均GPAは1890年には2.55だったが、1970年には3を超え、2022年には3.8に到達しそうです。アイビーリーグの授業でTAをしたことある友人から聞いた話ではどんなにパフォーマンスが低くてもBマイナス以下はつけられないと担当教授から言われたとのことでした。 低い成績をつけるとまずは学生が抗議にきて、下手をすると親も出てくると聞きました(自分は米国で学部に言っていないので話半分に聞いてください)。

しかし、現実として足切りが存在するプログラムもありますし、何より良い大学のPhDに行こうという学生は皆成績優秀です(例: Duke Neurobiology PhDプログラムの2022-23年の入学者の平均GPAは3.7])。周りの応募者に引けを取らない成績(3.5/4.0以上)をとることが理想的でしょう。日本を含む米国以外の大学の成績表はWES等の変換サービスで米国式に変換を求められることがあります。お金はかかるのですが、多くの場合は数字が上がる方向に修正されることが多いようなので利用価値があると思います。

また、プログラムによっては、アプリケーション内でGPAが低い場合など自分の応募書類のウィークポイントを弁明するフォームがあります。もし家庭の事情や経済的な事情等、パンデミックによる影響等、ある場合は書きましょう。

GPA - 体験談

自分のGPAは他の応募者からは聞いたことがないほど低かったです。実際にGPA足切りが存在すると聞いていたプログラムからは面接に呼ばれませんでした。しかし、Harvard, Columbia, Princeton, NYU, UCSDなどのトッププログラムから面接に呼ばれることができたので、GPAで足を切られ他の書類が読まれないということはなく、十分な研究経験等他の箇所で挽回することができれば良いプログラムからオファーをもらえる可能性もあるということがわかりました。ぜひGPAが低い場合も諦めず挑戦してほしいです。

面接編

面接に呼ばれたら、まずは盛大に自分の成功を祝福しましょう!600-1000人の応募者の中から、面接に呼ばれるのは30-70人、面接に呼ばれた時点でかなりの倍率を抜けてトップ数%に残ることができたということです。面接に進んだ時点で能力値が十分であるので、後はfitの確認と言われています。基本的には「うちに来て欲しい」というスタンスで数日間のイベントが構成されており、ファカルティや現役学生たちから身に余るほどをおもてなしを受けるのでとても楽しいです。面接では評価される立場であることは間違いないのですが、面接に呼ばれたあなたはおそらく複数のプログラムから面接オファーをもらい、最終オファーも複数もらい、最後はどのプログラムのオファーをアクセプトするか選ぶ立場になるでしょう。面接でのそのプログラムのコミュニティの人々とのやり取りや現地の街を訪れたときの自分のフィーリングは、行き先を決める時重要な判断材料になります。

面接イベントの全体像

2022-23年サイクルで自分が面接した9校のうち3校はin-person、5校はフルリモート(Zoom)、1校は2段階構成で第1ラウンドはオンライン、生き残ればin-person面接に進める)でした。In-person面接は、交通費や宿泊費、食事代など全て支給され、現地に滞在しながら数日間様々なイベントがあります。大体1日はファカルティとのone-on-one面接で、その他はラボツアーは学生のQ&Aパネル、ファカルティの自宅に招かれてのディナーや学生主催のパーティなど朝から晩まで予定が詰まっています。Online面接ではZoomでone-on-one面接が開催され、他には同じように現役学生と直接やり取りをする機会が沢山あります。Online面接の場合は、オファーが出た後にキャンパスビジット(後述)が行われ、現地に行って人々と交流したり楽しいアクティビティに参加することができます。

12月後半に大体の面接オファーが出揃います。遅いところは年明けにオファーが来ることもあります。面接は1月から2月末までで行われます。

ファカルティとのone-on-one面接

一人30分から1時間、各プログラム大体4-6人との面接が設定されます。面接の前に会いたいファカルティのリストを提出するように言われるので、そこで自分の興味があるファカルティを指名することができます。運営側はできるだけ希望をマッチするように努力してくれますが、全てが自分の希望通りになることは少ないです。全く違う分野のファカルティが当てられることもあります。分野が違うファカルティがわざわざ当たる場合はその人がadmission committeeにいてオファーの意思決定に直接関わっている人の可能性が高いです。決して興味なさそうな顔などせず、自分の興味のあるファカルティとの面接と同じエネルギーを持って臨みましょう。分野の異なる人にもわかりやすいように自分の研究を話し、相手の研究に興味をもって質問し会話を盛り上げる能力は研究者として大切な資質だと考えられます。

準備としては、面接予定のファカルティのラボからでている過去5年くらいまでの論文を1、2本ほど読んで研究について質問を数個考えておきましょう。分野が全く違ってちんぷんかんぷんの場合はアブストラクトだけ読んでなんとなく概要を把握すれば良いと思います(面接する側も細かい理解は期待していないでしょう)。逆に実際に自分が入りたいラボのファカルティと話す時は、最近のSfNポスターのアブストラクトからまだ論文化していないプロジェクトについて把握したり、より深い準備をして質問を沢山考えておくとよいと思います。そして何より自分の研究経験を自分の言葉でしっかり話す準備が大切です。複数のプロジェクトがある場合は、基本的には相手の分野や自分がこれからしたいことへのrelevanceに併せて1つ選んで話すようにしましょう。沢山練習すればするほど、短い時間で簡潔に話すのが上手になるので周りの人に模擬面接をお願いして練習しましょう。

面接者のパターン

  1. 自分の研究について話した後(途中で色々質問される)、面接者が自分の研究について話す+プログラムについて質問ある?など聞かれる
  2. 面接者がほとんど自分の研究について話す
  3. 研究に関する話は程々に一般的な質問(興味あるラボはどこ?なぜうちのプログラム?卒業後の予定は?)に終始する

①が一番よくある形です。自分の研究の話をする中でだいたいは途中で質問をされます。「なぜその実験をやったの?」「こういうやり方は考えられない?」「こういう解釈もできるのではないか?」など人によって様々な質問があります。どこまで自分の頭で考えて研究できるのか(言われたことをやるだけなのではなく)を見られていると思われます。②は比較的少ないですが、たまにあります。この場合は書類を見て応募者を既に気に入っているので、あとは自分の研究室にリクルートしようとしてくれている場合や応募者にあまり興味がなく自分の話をするのが大好きという場合などが考えられますが、いずれもプラスサインなので、沢山質問して会話にエンゲージするようにしましょう。③はadmission committeeにいるPIが沢山の応募者を面接しているときに多いパターンです。様々な角度での多様性を担保する必要があるため、何に興味があってどういう進路希望なのかなど、細かい研究内容ではなく人間としての応募者に興味を持って質問されます。また、オファーを出せる数には常に限りがあるため、できるだけ本当にそのプログラムに興味をもってて来てくれる人を見極めてオファーを出したいと考えています。そのため直接的あるいは間接的に「オファーを出したらうちにくるの?」と聞かれるときもあります。本気で行きたいプログラムの場合は”It’s definitely one of my top choices.”。もしダントツの第1希望である場合は”I will definite accept if I get an offer.”などとアピールしてよいと思います。また、ファカルティから質問があるか聞かれた場合は、将来の研究の方向性などを尋ねるのもよいですが、自分がローテーションを考えているラボの場合は、「あなたのメンターシップスタイルは?」「トレイニーとはどのくらいの頻度でミーティングする?」など実際にそのラボで働くなら事前に聞いておきたいあれこれを遠慮なく質問しましょう。後に同じ質問をそのラボの学生にすることで、本人のセルフイメージと実際にラボの学生が持っているイメージに乖離がないか確認することもできます。面接はあくまで人として、サイエンティストとして会話ができるかが重要な点なので、自分の研究について話す時にカンペを見たり、スライドを引っ張りだしたりせず、相手の目を見て会話し、質問には聞かれてることに的確に答えるよう心がけましょう。

ファカルティとのone-on-one面接 - 体験談

面接はいつも論文で見て憧れていた研究者たちとone-on-oneで時間を割いて自分の研究やこれからのことを聞いてもらえる本当に貴重な機会でした。毎回直前には緊張するものですが、毎回とても楽しかったです。幸い9校のプログラムから面接オファーをいただけたので、46人のファカルティと面接で話す機会に恵まれました。よく知ってる人とのin-personでの面接の場合は、「もうお互いのことよく知ってるからラボ案内するよ」とラボ見学してあるき回りながら雑談するだけということもありました。ノーベル賞受賞者と面接する機会もあり良い思い出になりました。フェデラーやナダル、大谷と毎日会って話をするようなスリアルな体験でしたが、皆現実社会に実在して、人間なんだなーと感じることができました。複数のオファーをもらえても結局行けるのは1つだけですが、面接で多くの研究者に顔と名前と研究内容を覚えてもらい、ファーストネームで呼び会える仲になれるのはまたとない経験であったと思います。

その他のイベント

ファカルティとの面接は大体丸一日かけて行われますが、それ以外の日程も朝から晩までイベントが詰まっています。ここからは少なくとも表向きには評価はされず、リラックスして楽しむのみです。現役学生と一緒に観光アクティビティ(ハイキング、街散策、博物館めぐり等々)やハウスパーティを通して交流することができるので、自分の興味のあるラボの学生を見つけて実際のラボでの生活がどうか訪ねて情報を集めることができます。学生が直接誰にオファーを出すかの決断にファカルティほど影響を持っていることは少ない(プログラムによっては学生がadmission committeeに入っていることもある)ので、変に猫をかぶる必要はないですが、学生も自分のPIから「この人うちのラボに興味あるらしいから、本当に興味あるか見といて」などと言われていることはよくあるようです。また、当たり前ですが人種差別、性差別など人として配慮にかける言動は論外です。このようなレッドフラグはadmission committeeに必ず通告が行きます。パーティではアルコールも出ますが、あくまでプロフェッショナルな場ですので、極端に羽目を外すようなことは避けましょう。

細かいことはさておきイベントが盛りだくさんなので思いっきり楽しみましょう!

その他のイベント - 体験談

とにかく楽しかったです。応募者数人ずつのスモールグループでファカルティのお家に招かれてディナー場面では、面接では話せなかった個人的な趣味や家族の話等を通して、研究面だけでなく人としてよりファカルティのことを知れてよかったです。現役学生と関わる機会ではそのプログラムの「ノリ」が自分に合っているか見ることができました。一日中食べ物と飲み物が無限に出てくるので太りました。

入学先決め編

1月頭から面接が始まり、早いところは1月中旬からオファーが出始め、3月半ばにはだいたい結果が出揃うと思います。書類申請時に自分の中でランキングがあったとしても、面接を通して実際にファカルティや学生と交流したり街を訪れて雰囲気を感じることで順位が変わることはよくあります。複数オファーがもらえた場合は4月中旬までにどこに行くか決断します(米国のプログラムの決断締切はどこも同じ日であるはず)。

キャンパスビジットで自分の肌で感じる&PIや学生とより深く話す

Online面接の場合は、オファーがでた後にin-personのビジットがあります。内容はin-person面接と似ておりイベント盛りだくさんの数日を過ごします。ファカルティとone-on-oneの面接を設定してもらえることもあります。ビジット中に話したいファカルティと会えなかった場合は、別日にZoomなので面談を申し込めば対応してもらえると思います。プログラムや興味のあるラボの環境について、疑問点は全て解決して納得した決断ができるよう心がけましょう。

キャンパスビジットで自分の肌で感じる&PIや学生とより深く話す - 体験談

ビジットはプログラムや街の雰囲気を知る上でとても良かったです。個人的には、特にファカルティと話す時に、面接時とは違い評価されていると意識せずにリラックスして話すことができ良かったです。「こんなことも知らないのかと思われたらどうしよう」など気にせずに研究について初歩的な質問もすることができました。他はin-person面接のビジットと似ていますが、多くの学生と直接交流し、楽しいアクティビティも多く楽しい時間を過ごしました。

給料や医療保険、TA義務等を含めたフルパッケージを確認する

正式なオファーレターとともに、Stipend(お給料)やハウジング、医療保険についてなど、事務的な契約内容のフルパッケージが送られて来ます。ここで改めてそのプログラムも学生としての生活をイメージし、想像をふくらませることができます。ファンディングスキームを理解することも大切です。プログラムによってはTA(学部生用授業のアシスト)が義務(対価として1年目の生活費がでる)であるプログラムもあれば、TA義務はなく、希望してTAを行えばその分お給料がアップするプログラムもあります(実際に見聞きした例: Harvardは$10,000/セメスター、NYUは$6,000/セメスター等)。Stipendの額は各プログラムの裁量で決まっているため、ばらつきがあります。今回の応募サイクルで自分が見聞きした状況だと、NYCやボストンなど物価が高い街では$43,000-$49,000/年、物価の低い州では$28,000/年といった具合でした。大学院生のStipendが一般的でない国出身の自分にとってはお金がもらえるだけありがたいという話なのですが、正式な雇用関係によるお給料ではなくあくまで奨学金扱いなので、最低賃金の担保や有給、年金などの福利厚生が整っておらず曖昧で、待遇は大学・プログラムによってまちまちです。インフレや学生ユニオンによる交渉に併せて毎年上昇傾向ではあるようです。

終わりに

振り返ってみて今回上手く行った理由は①大学院で行いたいsystems neuroscienceの分野で更に研究経験を積み、強い推薦状をもらうことができた。②周りの大学院生やファカルティなど多くの人の助けを得ることができた。の2点に尽きると思います。2年前にコロナ禍の中、大分県の実家から一人ぼっちで応募書類を作ったときとは違い、何度も試行錯誤と添削を通して強いアプリケーションを作ることができました。この恩はぜひpay forwardしていきたいと思っているので、ぜひ米国のPhD課程に興味があるが準備に関して質問がある方などご気軽に相談してください。また①に関連して、大学院進学前に米国で研究経験を積みたい方も気軽に相談してください(自分の経験については以前こちらのブログ記事にまとめました。)。

進学先決定(2023/05/28 追記)

最終的にはNYU (Neuroscience), Columbia (Neuroscience), Princeton (Neuroscience), UC San Diego (Neuroscience), Cornell (Neuroscience), U Oregon (Neuroscience)からオファーをいただきました。

迷いに迷った結果NYUへ進学することにしました。この決断プロセスも一生の思い出に残るものであったので色褪せないうちにどこかで文章に残せたらと思っています(ここに書くにはパーソナルすぎるか..?)。この数ヶ月は、名だたるトップ研究者たちから「うちにおいでよ」とチヤホヤされるという、もう2度とないであろう経験をしました。すごい人達と話して自分もすごくなったと思い上がっていたのですが、鏡を見てみるとそこにはパブリケーション歴のないペーペーの凡人しか映っていなかったので、imposter syndromeにならないように注意しながらこれからの研究生活を楽しんでいきたいと思います。

長文記事を読んでいただきありがとうございました。

役に立つリソース

nyu New York, New York (broadway show) @NYU revisit

ucsd La Jolla @UCSD revisit

salk Night at the Salk Institute @UCSD revisit

harvard Cool hotel with a great vinyl collection @Harvard interview

princeton Nassau Hall @Princeton revisit

columbia Korean BBQ @Columbia interview

cornell The highest waterfall east of the Rocky Mountains @Cornell revisit

oregon Nice hike at the Spencer Butte Trail @U Oregon revisit

bu New data science building @BU interview

irvine Pretty garden in the hotel @UC Irvine interview